10年日記帳の「日事記(ひじき)」は、1ページに10年分の「今日」を書き留めておけるA5サイズの10年日記帳です。1ページごとに日付が書かれていて、日記をつける段が10段あります。今日の気分や出来事などを記しておいて、1年後の今日のページを開くと、そこには、去年の今日の出来事が書かれています。そうやって10段重ねていくと、10年分の「今日」が、そこに綴られていきます。


日事記の特徴は、なんと言っても最初に目にする松阪もめんの装丁です。数百種類の縞柄を持つ松阪もめんですが、日事記には、無地の藍(濃紺)を選びました。科学的に調合された色ではなく、土や畑が育んだ自然の藍色は、手触りも風合いもまさに一級品。ただ、自然のものですから、だんだんと色味がかわり、10年が経つ頃には、少なからず色褪せもあることでしょう。でも、それが何とも楽しみではありませんか。時を経て、色が褪せても、あなたの10年にそっと寄り添いながら、そうやって価値を高めていける、そんな日記帳だと思います。


最初に記された「日事記」の文字。「日事記」とは「日々の出来事を記す」という意味を持ちます。たったひと言でも、嬉しいことでも、悲しいことでも、10年分積み重なった「毎日」は、その人の物語そのもの。最初の1年目はよくわからないかも知れません。でも、来年の今日、日事記をめくれば、自然と1年前の日記を目にすることになります。「そうか、去年の今日は、こんなことがあったのか。こんな気持ちだったのか。」と、懐かしく思い返されることでしょう。そうして積み重なれた10年は、まさに世界でたったひとつだけの10年物語だと思うのです。

日事記の本文は、日付と罫線しかない、とってもシンプルなデザインです。余計な装飾を排除して、「静かさ」を際立たせることで、表紙に負けない凛々しさを得ています。シンプルなデザインですから、使い方は自由です。曜日を書き足したり、天気マークをつけてみたり。それぞれの思う使い方をしていただくのが正しい使い方です。


日事記の用紙は、厚めの書籍用紙を選びました。鉛筆やボールペンだけでなく、万年筆でもにじみにくということや、開いたときのそり返しも少なくて書きやすいという特性はもちろん、「日事記=10年物語」というコンセプトのもと、本の手触りを大切にしたくて書籍用紙を選びました。紙の色も真っ白ではなく、少しグレーかかっています。そのため、長く見ていても目が痛くなりません。

Gift for Hijiki

はじめて歩いた日、はじめて髪を切った日、はじめて自転車に乗れた日、 はじめて親父と呼んだ日、

はじめて恋をした日。 誰の人生も等しく「はじめての何か」から始まります。

それは、ただの遠い過去ではなく、今日の自分に続く確かな積み重ね。

笑いながら、泣きながら、迷いながら、明日に夢を見ながら、 誰もが、誰のものでもない、

「自分の人生=物語」を生きているのです。


日事記は、大切な物語の記憶となり、明日への道しるべとなるでしょう。

だからこそ、大切な人に大切な「思い出」を贈りたい。


積み重なっていくいくつもの今日が、日事記の中で思い出として綴られ、

やがて、世界にひとつの物語となるように。

いくつになっても「はじめての何か」に出会いたい。

そして、大切な物語の、大切な場面として、忘れずに覚えておきたい。


だからこそ私は、あなたに日事記を贈りたいのです。


夫婦の贈り物

泣いた日も、へこんだ夜も、10年経ったら、笑えるさ。その日のために、日事記を贈ります。

夫婦を長くやってると、いろいろなことが起こるものですね。楽しいことも、辛かったことも、本当に、いろいろと。その多くは、記憶にも残らない、なんでもない日だったかも知れません。同じような毎日を繰り返して、君は時々、その意味に迷っていたよね。でもね、泣いた日も、時々へこんでしまうような夜も、いつの日かきっと、そんななんでもない日こそ、大切な思い出だったってことに気がついて、ちゃんと、笑って思い出せる日が来るんだと思う。そしてそれは、絶対に、君のおかげだ。ありがとうの気持ちを込めて日事記を贈ります。10年経ったら、ふたりで一緒に、笑って読み返そう。


恋人の贈り物

去年の君は怒ってた。今日は一緒にいっぱい笑った。来年も、一緒に笑っていたい。

君との出会いは今でもはっきりと覚えています。見かけによらず、ちょっと気の強い人なんだなと意外な印象を受けたから。今でも時々は喧嘩もするけど、やっぱり僕は君の笑っている顔が一番好きだから、できることならずっと、いつも一緒に笑っていたい。そういえば去年の今日の君は怒ってたよね。でも今日は、いっぱいいっぱい笑った。僕はずっと、君の笑った顔を見ていたいんだ。来年も、その先も、ずっとずっと。だから君に、日事記を贈ります。そしていつか僕らの子供たちにも見せてあげようよ。笑ったり怒ったり、なんだか忙しいけど、僕らの大切な、僕らだけの物語を。


友達の贈り物

明日が来ることが奇跡なら、毎日を大切に生きていこう。10年後も、いっぱい笑えてるように。

嫌なこともあったよね。悔しいこともあったよね。でもさ、私たちの人生にはこれから、いっぱい素敵なことが起こるんだから、絶対絶対、起こるんだから、ちゃんと前向いて、ゆっくりでいいから、歩いていこうよ。あなたが教えてくれたんだよ。明日は当たり前に来るんじゃなくて、明日が来ることは奇跡なんだって。だから、1日1日を大切に生きていこうよ。そうすれば10年後も、20年後も、絶対笑えてるはずだから。大切に生きた証を、嫌なことも、悔しいことも乗り越えた証を、忘れないように、10年後に発表しあえるように、大切なあなたへ、日事記を贈ります。


家族の贈り物

生まれてきてくれて、ありがとう。それだけで、一生分の親孝行だよ。

君が生まれたとき、その記念にと、日事記を始めたんだ。君の成長の記録、それと同時に、僕ら新米な親の、成長の記録として。生まれる前は、こんな子供がいい、あんな子供がいいって、いろいろと注文をつけてたけど、でも、元気ならなんでもよかった。生まれてきてくれた君は、それだけで僕らの天使なんだよ。やがて字が書けるようになったら日事記もバトンタッチ。世界でたったひとつの、君の物語が輝くように、僕らはいつだって、君の味方だからね。ママの言うことをちゃんと聞くこと。無茶はしないこと。そしていつも、その笑顔を、見せてほしいな。


結婚の贈り物

10年後も、20年後も、50年後も、100年後も。この物語が、永遠でありますように。

輝いた日々を生きている人は、心から愛する誰かがいて、そうやって誰かを愛する想いが、どんなことでも乗り越えていける力となる。そして、愛しているのは決して「今」だけでなく、その「今」を作りあげた、それまでの人生のすべてなんだね。寄り道だって、つまずいたって、いつも寄り添って、そしてここに辿りついた。それがすべての答えだし、物語はまた、ここから始まるんだよ。だからあなたに、日事記を贈ります。それまでの歴史と、これからの新たな歴史のはじまりを、心から祝福して。そこに書き込まれていくあなただけの物語が、ずっとずっと、永遠でありますように。


母への贈り物

あなたが生きてきた日々の全部が、これから生きる僕の大切な宝物になります。

母さんへ。誕生日おめでとう。今年は10年日記を贈ります。きっと「あと10年も生きれないよ。」って言うんだろうなあ。それでも、息子からのプレゼントなんだから、何でもいいから、ひと言でもいいから、その日にあったことやその時の気持ちを書いてください。いつの日か、きっとその日記は、僕の一番の宝物になるから。母さんがどんなことを考えていたのか、どんな気持ちで暮らしていたのか、ひと言ひと言が、宝物になります。10年後、必ずまた、日事記を贈るからね。何冊もたまるほど、長生きしてください。絶対に、約束ですよ。